陽だまりの夢。


1 

もっとも近しい人に裏切られ、私は闇を知った。
しかし、あの音色と共に語られた他人の言葉に、私は闇の中の光を見た。
光に包まれる喜びを知り、生きる幸せを感じた。
永遠に続く幸せを願い、それが叶わない絶望を知る。
目の前であの人が潰され、冷たくなって行くのを見て、私は再び光を失った。


わかってしまったことがある。

この世界の本当の神様は、人間の為には何もしてくれない。
どんなに祈っても。願っても。
そこにあるのは、神様にとって必要な決定事項だけ。

私のちっぽけな願いが叶ったように見えたとしても、それはただの偶然。
神様の決定事項という大きな必然の上に、小さな願いが重なったというだけの偶然。

それは所詮ただの夢や幻のようなもの。

だけど。

それが夢や幻だとわかっていても、ヒトは皆、前に進まなければならない。
足掻き続けなければならない。
そして幸せを探さなければならない。

それこそが最大の『神様の決定事項』なのだから。

2へ